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猫の予防接種について

室内飼いでも予防接種は必要なのか、そもそも猫の予防接種は義務なのかという疑問を抱いたことはありませんか?
毎年費用をかけてまで予防接種を受けなくてもいいんじゃないの?と思う飼い主さんもいることでしょう。

 

大切なのは猫が健康に暮らせることを最優先に考えて予防接種を受けるかどうか判断することです。

 

そのためには予防接種の種類や費用を把握しておくことが不可欠!ぜひ健やかな猫との暮らしのために予防接種の知識を深めてください。

 

猫の予防接種に義務はあるか?

犬は狂犬病予防法で狂犬病予防接種が義務付けられているのは周知の通りです。違反すると20万円以下の罰金が科されます。

 

一方、猫の予防接種は義務付けられていません。

 

猫の予防接種は義務ではありませんが、毎年受けさせている飼い主さんがいるのはなぜでしょう。
理由は様々ですが、我が家では元気に長生きして欲しいという思いから予防接種を受けていました。

 

人間のインフルエンザの予防接種も法律上は義務付けられていませんが、自主的に毎年受ける方がいるのと同じです。

 

インフルエンザがきっかけの脳炎や心不全を起こすリスクを減らしたい、症状が長引いて家族や職場に迷惑をかけたくないと考えて予防接種を受けている方がほとんどではないでしょうか。

 

猫の場合も同じです。予防接種で病気を防いだり重い症状への進行を抑えたりできるのであれば、猫も飼い主も苦しい思いをしなくて済むのです。

 

 

猫の予防接種の種類と料金(どんな病気の予防効果があるか?)

猫の予防接種は一度に複数の種類のワクチンを接種する混合ワクチンが一般的です。

 

健康保険のような制度がないためワクチンの料金は病院によって差があります。

 

ワクチンの料金の他に初診料や診察料がかかることも。費用が心配な場合は事前にいくつかの動物病院をあたってみましょう。

 

 

3種混合ワクチン

健康な室内飼い猫に向いている基本的な予防接種で3,000円〜5,000円程度の費用がかかります。

 

猫ウイルス性鼻気管支炎、猫カシリウイルス感染症、猫汎白血球減少症を予防する混合ワクチンです。

 

 

猫ウイルス性鼻気管支炎は俗に猫風邪ともいわれるほどポピュラーな病気ですが涙目が慢性化したりストレスや体調不良で再発したりすることがあります。

 

猫カシリウイルス感染症は猫インフルと呼ばれることがあり子猫や老猫は肺炎から死亡に至ることがあります。

 

猫汎白血球減少症はパルボウイスルが引き起こす感染症で死亡率の高い病気です。

 

 

4種混合ワクチン

外を自由に行き来し他の猫と接触の可能性がある猫にすすめられる予防接種で4,000円〜6,000円程度の費用がかかります。

 

3種混合ワクチン(猫ウイルス性鼻気管支炎、猫カシリウイルス感染症、猫汎白血球減少症)に加え猫白血病ウイルス感染症が予防できます。

 

猫白血病ウイルス感染症は免疫力が低下し様々な臓器に障害が表れます。

 

成猫の場合は症状が表れないこともありますが、子猫の場合は死亡率が高くなるとされています。

 

 

5種混合ワクチン

5種混合ワクチンの費用は5,000円〜7,000円程度かかるのが一般的です。

 

4種混合ワクチン(猫ウイルス性鼻気管支炎、猫カシリウイルス感染症、猫汎白血球減少症、猫白血病ウイルス感染症)に加え猫クラミジア感染症が予防できます。

 

 

猫クラミジア感染症はズーノーシス(人畜共通感染症)のひとつです。

 

外を自由に行き来できる環境で多頭飼育をしている場合や小さなお子さんがいる家庭では5種混合ワクチンが勧められることがあります。

 

 

7種混合ワクチン

3種類の猫カシリウイルス感染症と猫ウィルス性鼻気管炎、猫汎白血球減少症、猫白血病ウイルス感染症、猫クラミジア感染症が予防できます。

 

7,000円〜10,000円程度の費用がかかります。動物病院によっては取り寄せになることがあるので事前に確認しておきましょう。

 

 

猫免疫不全ウイルス感染症ワクチン

猫エイズと呼ばれることがある猫免疫不全ウイルス感染症のワクチンです。

 

混合ワクチンには含まれておらず単体で接種します。5,000円〜7,000円程度の費用がかかるのが一般的です。

 

 

予防接種をする適正な時期

子猫は移行抗体といって母猫の母乳から免疫力を分けてもらっています。

 

この免疫力は生後2〜3ヶ月で低下し自分で抗体を作るようになります。

 

母猫譲りの免疫力が落ちるこの生後2〜3ヶ月での初回ワクチン接種が望ましいとされています。

 

しっかり抗体が作られるように初回接種から3週間後に2回目の接種を行います。以降は年に1回の追加接種を受けるのが一般的です。

 

 

我が家の場合は、完全室内飼いなら感染のリスクが少ないという獣医師の判断で2年に1回3種混合ワクチンを受けていました。

 

獣医師によっては3年に1回とするケースもあります。これは研究によって猫のワクチンは3年程度有効であると報告されていることが背景にあるようです。

 

 

予防接種の計画を立てる前にペットショップや里親さんに母乳を飲んでいたか、初回ワクチンは済んでいるかを確認しましょう。

 

母猫が育児放棄をしたり母乳の分泌が悪かったりした場合や、野良猫で母乳を飲んでいたか分からない場合は生後1ヶ月からワクチン接種を行うこともあります。

 

 

室内飼いの場合は予防接種は必要?不要?

室内飼いでも予防接種を受けることをおすすめします。

万一の脱走や震災時に他の猫と接触して病気をもらってしまうリスクがあるためです。
飼い主の靴にウイルスが付着し知らないうちに持ち帰ってしまうこともあります。

 

また、ペットホテルに預ける際や動物病院への入院時は予防接種を受けていないと断られることがあります。

 

旅行に行くこともないし、猫は健康そのものだから大丈夫という思い込みは要注意!親族の突然の訃報や飼い主さん自身の急病で一時的に猫を預ける日が来るかもしれないのです。

 

 

予防接種の副反応はある?

予防接種を受けた猫は体調を崩すことがあります。

 

3種混合ワクチンでも元気がなくなって熱を出すことがありますが、ワクチンの種類が増える5種混合や7種混合だと体調を崩す割合が増えるようです。

 

注射した部位からの出血や繰り返す嘔吐がなければ様子を見るようにいわれることがほとんどで、実際に3〜5日ほどで回復する猫が多い印象です。

 

人間の子どもと同じで、予防接種を受けた後は激しい遊びは控えておとなしく過ごせるように気をつけてあげましょう。

 

 

予防接種の副反応で一番心配なのがアナフィラキーショックです。

 

体に入ったワクチンを異物とみなして免疫が過剰に反応するアレルギー症状です。

 

予防接種を受けて15分後ぐらいに呼吸困難、嘔吐、痙攣などが表れた場合はすぐに受診してください。

 

稀に注射を打った部位が炎症を起こしてしこりになってしまうことがあります。

 

ワクチン接種部位肉腫といって経過次第では悪性のガンに進行することがあるため炎症やしこりに気づいたら速やかに獣医師に相談してください。

 

 

海外でも猫の予防接種は一般的なの?

アメリカの全米猫獣医協会(AAFP)は3年ごとに、猫ウイルス性鼻気管支炎、猫カシリウイルス感染症、猫汎白血球減少症の予防接種を推奨しています。

 

州の法律によっては猫も狂犬病の予防接種を受ける必要があります。違反するとルイジアナ州では100ドル以下の罰金または30日以内の懲役が科せられ、ネバダ州では管理当局によって猫を没収されます。

 

スイスでは年に1回の定期的なワクチン接種と健康診断が推奨されているだけでなく、猫を飼う家の床面積や部屋数、猫トイレの数までルールが設けられています。

 

オーストラリアで使用されているワクチンは12ヶ月ごとに製造業者のラベルがついていることから、獣医師は12ヶ月ごとに予防接種を受けることを推奨しています。

 

 

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